外部塗装工事
木太町某テナントビル外部塗装工事ですが、外壁北面のみ塗替えを済ませていたそうで今回は残りの3面と屋根を行う予定でしたが、様々な理由から外壁東面と階段廻りのみ実施となりました。
外壁はALC面にリシン吹付という昔からよくある組合せですが、ALCは材質上防火には適していますが、吸水してしまうため水には弱いというデメリットがあります。
一方リシンは表面に立体的な凹凸を作るため下地の不陸が出にくく、安価に見栄えよく仕上げることが出来ますが、防水機能はあまり期待できません。
ALCを保護するためにはリシンよりも防水機能に優れた弾性系の塗材により塗膜を作るほうが、表面だけでなくALCそのものを長持ちさせることとなり結果として建物そのものの延命機能を果たします。
今回はそれをふまえSK化研さんのプレミアムシリコンを選定し実施致しました。

まずは外部足場設置するにあたって障害となるテラス屋根板を取り外します。ある程度経年劣化は見られますが、まだ割れるほどまでは至ってませんので問題なく取り外しができました。

そして外部足場を設置します。建物下部に車を入庫できるよう配慮し、テラス屋根等の高さの関係でイレギュラーな組み方にはなりましたがなんとか組み上がりました。

そして水洗い・塗装に先立ちシール工事へと工程は進みますが、通常ALC目地には施されているシール施工がこの建物にはされていませんでした…??
どちらにしても防水の為にはシール施工は大事な工程でありますから、ALC目地及び窓廻り等各種取合部をきっちりとシール施工して漏水リスクをシャットアウトします。
シール材がある程度乾燥する期間養生を行い、その後高圧洗浄機による水洗いを実施しました。
水洗いが完了した後、乾燥期間を経て下塗り・上塗り工程へと移っていきます。

下塗りはSK化研さんのソフトサーフSGを使用、この塗材は1回塗で下地調整・下塗り・中塗りの機能を果たす優れもので、これで下地を完成させます。
そして仕上げとなるプレミアムシリコンで2回塗りを実施。
この仕上げ塗材も優れもので、シリコン樹脂系の塗材となり高耐候性・低汚染性・高美観性・高作業性と非常に高品質なものとなっています。
更に近年流行りのラジカル制御機能も兼ね備えています。
このラジカル制御というのは、経年劣化で発生する劣化因子(ラジカル)が影響して塗膜の中の樹脂の結合が破壊されて塗膜劣化となることを塗材自らが抑えてくれるというすごい技術なんです。
当然この機能も永久なものではないのですが、塗膜劣化の進行を遅延させるのですから寿命は確実に伸びます。

外壁の塗装に続いて、鉄部にも塗装を施していきます。
下地に錆止め塗装を施したうえで、こちらもSK化研さんの鉄部用塗材プレミアムNADシリコンを使用し、細部まで丁寧に仕上げていきます。
更に樋も仕上げて、塗装工事自体は完了となりました。
終始丁寧な作業に施主さんも感心し、満足いく出来栄えとなったのではないかと思います。


塗装工事とは関係ないのですが、中屋根の上に這ってあるエアコン配管がヤバいくらい傷んでいました。冷媒管も剝き出し状態なので使用効率も相当悪かったと思われますし、電線の被覆もかなり傷んでましたので、足場があるうちにこれは保護し直したほうが良いと施主に説明をして実施することになりました。

これだけポロポロになっているということは管や電線自体も劣化していますし、保護材のみのし直しのほうが手間がかかります。折板屋根の上に這っているということは当然真夏の灼熱に上下から熱せられる等、非常に過酷な環境下に置かれるという理由で、外壁取付へのルート変更も兼ねて配管の部分改修工事が行われました。これで安心してエアコンの使用が出来ます。
